創堂スタッフブログ「ワンログ」

ゼロから始めるコピーライト

2020.11.17

  • WEB・グラフィック

パソコンさえあればできるコピーライターという仕事は副業のなかでも大変人気のある職業です。
最近では「未経験でもOK」「スマホで簡単に始められます」などという求人も増えてきました。
しかし、実際のところ本当に未経験でも簡単にできるのでしょうか?

そこで今回は、コピーライト歴10年の現役ライターが
コピーライトに関するさまざまな疑問をわかりやすく解説します!

コピーライターになるにはどうしたらいい?

基本的にコピーライターに資格は必要ありません。
ライティングで生計を立てている人のすべてがいわゆる〝自称〟コピーライターです。
つまり、誰でも「私はコピーライターです」と名乗ることが可能です。

実際に仕事をする方法は2つ

コピーライターとして仕事をする方法は大きく分けて以下の2つです。

  • ライティングサイトに登録して仕事をする
  • 企業から直接仕事を請け負う

未経験の方におすすめなのはライティングサイトに登録して仕事を取得する方法です。
代表的なものでは「かくたま」「サグーライティング」「ランサーズ」などの3社があります。
ライティングサイトには、登録の際にライティングテストと呼ばれる試験があります。
試験の合格率は、受験するライティングテストのレベルにより異なりますが、
易しいもので10分の1、最高難易度になると100分の1程度といわれています。
不合格の場合は数ヶ月期間をあけてから再挑戦できるサイトが多いようです。

この試験に合格すると案件取得が可能となり、すぐに仕事を始められます。
また、どのサイトにもライティング能力や実績に応じたランキングがあり、
そのランキングによって1度に取得できる案件数が決まっています。
ランキングが上がれば上がるほど取得できる案件数が増え、仕事の単価も高くなります。

このように、ライティングサイトは企業との直接的な繋がりがなくても
登録するだけで案件が取得できるので、ライティング未経験の方におすすめです。

さらに、おすすめの理由がもう1つあります。
ライティングサイトで執筆する場合、案件ごとに必ず校正者が付きます。
校正者は誤字脱字や日本語の表記ミス、文章の構成全てをチェックしてくれる心強い味方です。
校正者とそりが合わないと揉めることも大いにありますが、
ライティング未経験の方にとっては学ぶことの方が多いでしょう。

企業と繋がりがある方は、自分で営業をかけることで企業から直接仕事を請け負えます。
企業と直接契約を結ぶ場合、文字数の単価を自分で決めることができるので、能力次第では高収入が得られます。
一方で、企業側に校正者がいない場合、校正作業も自分で行う必要があります。

未経験者の平均文字単価は0.3〜1円

未経験の方がライティングする場合、1文字あたりの平均単価は0.3〜1円のところが多いようです。
専門性の高い記事になると1文字あたり1〜1.5円という単価も存在します。
ライティングの文字単価には〝1円の壁〟と呼ばれるものがあり、
始めたばかりですぐに1円を超えるのは難しいといわれています。

しかし最近では、未経験でも文字単価1円以上の案件を取得できるライティングサイトが登場しています。
文字単価が上がれば上がるほど取り扱うテーマの専門性は高くなり難易度も上がりますが、
やる気のある方は挑戦してみるのもいいかもしれません。

安定的な収入を得るには高いスキルが必要

ライティングテスト合格者の中から継続して仕事を続けられる人の割合は3分の1程度といわれています。
これは、サイト運営側が実際に納品された記事のレベルを見て継続発注するかどうかを決めているからです。

このように、ライティングテストに合格しても実際に納品した記事のレベルが低ければ
継続的に仕事を続けていくことは難しいといえるでしょう。
安定的に収入を得るためには、常にライティング技術を磨き続ける必要があります。

覚えておきたいライティング用語

ここからは、実際にライティングする上で知っておくべき専門用語を紹介していきます。

・SEO

ライティングを依頼される際に頻繁にでてくる「SEO」というワード。
最近は以前と比べてだいぶ認知度も高くなったのではないかと思います。
このSEOという言葉は「Search Engine Optimization」の頭文字を取った略称で、直訳は「検索エンジン最適化」という意味です。

具体的にどのようなものかというと、検索エンジンで自分の記事またはサイトを検索したときに、
それらが上位に表示されるように工夫することを指します。

・サジェスト

「サジェスト」というワードもSEOを意識する上で欠かせないものです。
サジェストとは英語で「suggest」と表記し、直訳は「提案する」という意味です。わかりやすく説明すると
、何かを検索するときにそのキーワードと一緒に検索されやすい言葉のことを指します。
具体的にいうと、キーワードの横に検索候補として他のワードを表示(提案)することです。

例えばホテルを検索する際に「ホテル 東京 夜景」「ホテル おしゃれ 女子旅」など、
検索ワードの横にスペースをあけて表示される言葉を見たことはないでしょうか?それがサジェストと呼ばれるものです。

・共起語

「共起語」とは、特定の単語を入力したときに一緒に出現しやすい言葉のことです。サジェストと非常によく似ていますが厳密には異なります。
具体的に説明するとホテルの共起語は「公式サイト」「hotels」「プラン一覧」などで、
サジェストは「ホテル予約」「比較サイト」「予約サイトランキング」などです。
キーワードによっては共起語とサジェストが同じような言葉になることもあります。

・レギュレーション

「レギュレーション」とは英語で「regulation」と表記し、直訳は「規則」という意味です。
基本的にライティングする際は、依頼する側からレギュレーションという記事執筆にあたってのルールを与えられます。

レギュレーションの内容は依頼する側によって異なり「ですます調にしてください」「体言止めは不可」
「難しい漢字はひらいて」「言い切る形で」「pタグを使ってほしい」「必ずhタグを使用してほしい」など、実にさまざまなものがあります。
セール記事の執筆などで「A社のレギュレーションでは〝OFF〟と表記する決まりでもB社は〝オフ〟という表記の決まりだった」などということもよくあります。
従って、ライターはその記事ごとのレギュレーションをしっかりと理解し、依頼者の指示に沿ったライティングを進めていく必要があるのです。

もしこのルールを守らずにライティングを行うと、契約破棄や次回以降の仕事を発注してもらえなくなるなど、
コピーライターとして仕事を継続できなくなってしまいます。
ライティングする上で、レギュレーションの遵守は最も重要なことなので、絶対に頭に入れておいてください。

・ディスクリプション

ディスクリプションとは、キーワードを検索した際に記事タイトルの下にでてくる短い文章のことです。
記事の内容を簡潔にまとめてあるのでページにアクセスしなくても記事の概要がわかります。
記事の導入文と混同してしまう方もいるかもしれませんが、
ディスクリプションはmetaタグ(検索エンジンやブラウザに情報を伝えるタグ)の1つで導入文とはまったく違うものです。
これもSEOを施策する上で非常に重要なものになるので覚えておきましょう。

文章を書くときのポイント

基本的なライティング用語がわかったところで、次は文章を書くときのポイントをお教えします。

タイトルは簡潔かつキャッチーに

文章を書くときに1番初めにすることはタイトルの作成です。
検索している人にわかりやすく、思わず読みたくなるようなタイトルを付けることが大切です。
また、SEO施策の観点からタイトルは32文字以内に収めるといいでしょう。

読み手の立場になって構成を考える

タイトルが決まったら、次は内容の構成を考えます。
どのような順番で話を進めていけばタイトルにある内容を上手く伝えられるのかをよく考えてください。
記事の内容がタイトルから逸脱するのは厳禁です。その場合は、タイトルを変更するか構成をつくり直す必要があります。

難しい言葉より正しい日本語を使う

難しい言葉を使いすぎて何を伝えたいのかわからない文章がよくあります。
構成のときと同様に、読み手の立場になって文章をつくりましょう。
難しい日本語を使うよりも正しい日本語を正しい文法で使うことが重要です。
ただし、カジュアルすぎる表現や話し言葉、くだけた言い方などは極力避けるようにしてください(レギュレーションで許可されている場合を除く)。

長すぎる&短すぎる文章はNG

文章は長すぎたり短すぎたりしてもよくありません。
短く「。」を打ち、プツプツと切れるような文章は稚拙な印象を与えます。
また反対に文章が長すぎても相手に上手く内容が伝わりません。
文章は適切な長さになるよう内容を整理してつくりましょう。

語尾に変化をもたせる

「です」「ます」や体言止め(文章の最後が名詞で終わること)など、語尾に変化をもたせて文章全体のレベルを上げましょう。
同じ語尾を繰り返してしまうと文章全体が単調になるので、意識して語尾を変えるようにしてください。

ライティングをする上で絶対にしてはいけない9つのこと

ライティングをするときに絶対にしてはいけないことを危険なレベル順にまとめました。

【危険レベル★★★★★】

<他人の文章をコピーペーストする>
これは絶対にやってはいけないことです。
コピーペーストが発覚した場合、ライティングサイトでは即刻契約破棄されてしまいます。
また、企業と直接契約していた場合も企業側に大変な迷惑をかけてしまうので絶対にやめましょう。

<納期を守らない>
コピーライター以前に社会人としてあり得ないことです。
やむを得ない事情で納期が遅れてしまうこともあるかもしれません。
その際はできるだけ早く遅れる旨を連絡するようにしましょう。
繰り返し納期遅延があった場合は、契約破棄やランク下げをされる可能性があります。

【危険レベル★★★★】

<レギュレーションに違反する>
先述した通り、レギュレーションは記事の執筆を依頼する側から与えられたルールです。
これを守っていない場合、記事の差し戻しが行われます。レギュレーションを再度確認して速やかに修正しましょう。
レギュレーション違反を繰り返すと最悪の場合、契約破棄をされてしまいます。

<孫引きした情報や正確でない情報を載せる>

仕事として文章を書くことは、自分のブログやSNSに日常を載せることとは違います。
結果や効果、数値など断定的なことを掲載するときは根拠や参照元を明らかにする必要があります。
そこであいまいな情報を載せたり憶測でものを言ったりしてはいけません。
必ず1次情報を元に記事を執筆してください。
情報の参照元が不明な場合は差し戻しや契約破棄をされる場合があります。

【危険レベル★★★】

<記事の内容がタイトルから逸脱する>
記事の内容がタイトルから逸脱しないように気をつけてください。
例えば「◯◯をするために必要な5つのこと」というタイトルの記事なのに、読んでみると必要なことが7つあったなど、
タイトルと内容が合っていないものは差し戻しの対象です。

<文章の主体がぶれる>
文章の主体がぶれることも避けなくてはいけません。
最初の文章で肯定していたことを文章の最後で否定するようなことは読み手の混乱を招くだけでなく、誤った情報の掲載に繋がります。

例えば「足湯の発汗作用は入浴の中で1番効果がある」といっておきながら、グラフの数値を見てみると全身浴の発汗作用が1番高い、などです。
このように文章の主体がぶれると記事全体の信用性がなくなってしまうので要注意です。

<文字数稼ぎまたは冗長表現>

ライティング初心者がやってしまいがちなことが文字数稼ぎや冗長表現です。
案件を取得したものの書くことがなくなってしまい、何とかしようと冗長表現を繰り返して文字数を稼ぐ方がよくいます。
文字数稼ぎで内容を膨らませようとすると逆にどんどん内容が薄まってしまい、記事として価値の低いものができあがってしまいます。

ライティングサイトではレギュレーションで冗長表現をNGとしているところがほとんどなので、気をつけてください。
また、冗長表現をするつもりがなくても無意識に「〜することができる」のように「こと」を多用してしまう方もいるので、使わないように心がけましょう。

【危険レベル★★】

<表記ゆれ>
表記ゆれとは文章全体で同じ言葉の表記にぶれが生じることです。
例えば「よい」と「いい」などの表現のぶれや、「良い」と「よい」などの漢字とひらがなのぶれ。
「メイン」と「メーン」など、同じ意味を持つ言葉の表記が統一されていない場合です。
表記ぶれがあるとSEO施策に支障をきたします。文章を書いた後は必ず全体に目を通して、表記ぶれがないかを確認してください。

【危険レベル★】

<誤字脱字>
パソコンの変換ミスや打ち間違えによって起こる誤字脱字は、ライティングにはつきものといえます。
ですがプロとして仕事をする以上ミスは許されません。納品前に全ての文章をきちんとチェックして、誤字脱字を防ぎましょう。

まとめ

今回は、コピーライターになるための基礎知識を紹介しました。
簡単そうに見えて意外に奥が深いということがおわかりいただけたかと思います。
正しい日本語の使い方や文法について、SEOライティングの書き方など、突き詰めていくともっともっと深い世界が広がっていますよ。
文章を書くことが好きな方や、ライティングに自信のある方はぜひコピーライターの世界に飛び込んでみてください。

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