創堂スタッフブログ「ワンログ」

デジタル時代の新常識 「採用マーケティング」を徹底解説!

2023.04.29

  • マーケティング

さまざまな企業で人手不足が深刻化するなか、より優秀な人材を確保するため、採用活動に変化が起きています。
その変化というのが、「採用マーケティング」といわれる新たな手法を取り込んだ採用活動。
既存の採用プロセスから脱却し、各企業が躍起になって取り組んでいる活動です。

今回は、そんな採用マーケティングについて詳しく解説します。
記事後半では、採用マーケティングを語る上で欠かせない用語についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

採用マーケティングをわかりやすく解説!

採用マーケティングとは、〝マーケティングの手法〟を取り入れた採用活動のことを意味します。

そもそもマーケティングとは、製品またはサービスを大量に販売するための市場調査や販売戦略のこと。
市場調査では、製品を購入するターゲット層の年代や性別、ニーズや傾向などを把握し、どのようにすれば最も多く製品を買ってもらえるのかを販売戦略で考えます。

つまり、このマーケティングの手法を採用活動に取り入れた場合、市場調査で把握するべきは求職者のニーズや価値観であり、販売戦略で考えるのは自社を売り込む(応募者を増やす)方法ということになります。

具体的にどんなことをするの?

採用マーケティングの理念について難しくまとめてあるサイトが多数存在しますが、やることはいたってシンプル。ただ、ただ求職者にアピールするのみです。

これまでの採用活動は、応募→選考→内定→入社という流れで、求職者に対してアピールする機会といえば就活サイト上か企業説明会程度でした。
つまり、受け身のスタイルです。しかし、人口の減少や少子高齢化社会の問題を採用活動もモロに受けるようになりました。

そこで、これまでのような受け身の姿勢では、優秀な人材はおろか、応募者すら獲得できなくなってしまったのです。
そして、この問題を何とかして解消できないかと考えて生まれたのが採用マーケティングです。

具体的には、オウンドメディア(自社で運営するサイト)で企業についてアピールする方法や、ペイドメディア(お金を払って求人を掲載する)に求人広告を載せる方法、アーンドメディア(SNS)で企業の情報を発信する方法があります。

また、情報を発信する際に重要なのが採用動画の制作です。
採用動画の詳しい内容については、「人事スタッフ必見!「採用動画」の概要とつくり方を詳しくお教えします」のなかで紹介していますので、気になる方はチェックしてください。

・オウンドメディア
自社サイト

・ペイドメディア
テレビCM、バナー広告、雑誌広告、新聞広告、リスティング広告(検索エンジンに表示される広告)など

・アーンドメディア
Facebook、Twitter、Instagram、TikTokなど

採用マーケティングが注目される理由とは?

採用マーケティングが注目されるのには、求職者たちの価値観の変化が関係しています。

これまで企業規模や職務内容など、企業側の情報を求職者が一方的に授受するのみだった採用活動。
しかし、時代の流れにともない、採用活動は売り手市場から買い手市場に様変わりしました。
その結果、企業が採用する人間を選ぶのではなく、選んでもらう立場になったのです。

また、求職者のニーズや、求める情報もひと昔前とは大きく変わりました。
今の求職者たちは、「やり甲斐があるか」「自分に合った働き方ができるか」「プライベートは確保しやすいか」「社会に貢献できる仕事かどうか」など、自分のライフスタイルやワークバランスを重要としています。

そのため、情報を一方的に受け取るのではなく、さまざまなメディアで検索し、自分の目で確かめようとします。
そこで、採用動画やイベント、各メディアへの露出を増やすなどの対策が必要となるのです。

今さら聞けない専門用語をおさらいしよう

採用マーケンティングを活用する上で、絶対に知っておくべき用語を以下にまとめました。

・カスタマージャーニー 「カスタマージャーニー」とは、顧客がどのようにして製品の購入に至ったのかという経緯を分析すること。直訳は〝顧客の旅〟なので、そのままの意味です。 また、その分析を見える化したものを「カスタマージャーニーマップ」といいます。マーケティングの成果を上げたいときに、このカスタマージャーニーマップを活用します。

・フレームワーク 「フレームワーク」もよくでてくる用語ですが、枠組みや決まった手順、プログラム(ひな型)、型などの意味です。 日本語で言ってもよさそうですが、おじさんたちが使いたがるので覚えておきましょう。

・ファネル(フェーズ)
「ファネル」とは直訳すると〝漏斗(ろうと)〟という意味です。これは、物事が進んでいくプロセスを図式化したときに、逆三角形(結果が先細りするもの)になるもののことをいいます。

つまり、この逆三角形の図式が漏斗に似ているのでファネルと呼ばれているだけです。
具体的な例でいうと、認知→興味→応募→選考→採用→入社というように、段々と数が減っていく結果となるプロセスのことを指します。

・1to1マーケティング
「1to1マーケティング」とは、その名の通り、顧客一人のために市場調査&販売戦略を行うこと。
つまり、顧客一人ひとりのニーズを把握し、オーダーメイドのサービスを提供することで、満足度を高めるという考え方です。

・3C
マーケティングをする際に3つの「C」を分析することで、顧客と良好な関係が築けるといわれています。
その3つの「C」というのが、「Customer(顧客または市場)」「Competitor(競合企業)」「Company(自社)」です。「3C」とは、この3つの頭文字をとったもので、これらを分析することで販売戦略に有効な策を練ります。

・ペルソナ
「ペルソナ」はターゲットとよく似た言葉ですが、「標的」や「的(まと)」全体を表すターゲットと違い、照準をより明確にしたものです。
わかりやすくいうと、ターゲットが「30代の女性」というお菓子のペルソナは「甘いものを毎日食べる30代の女性」と、実在しそうで、より明確な顧客像になります。

・5A理論
「5A理論」とは、3Cと同じくAから始まる5つの言葉の頭文字をとってできたものです。
その5つのAというのが「AWARE(認識)」「APPEARL(記憶)」「ASK(調べる)」「ACT(購入する)」「ADVOCATE(まわりに勧める)」です。
これらは顧客が製品を購入する際に行う一つの購買プロセスであり、このプロセスを分析して販売戦略に活かします。

・アルムナイ
「アルムナイ」とは、退職者または卒業生を意味する言葉です。
採用マーケティングでは人材確保のため、一度企業を退職した人や、不採用になった人に対しても求人を呼びかけるという考えがあります。

過去に不採用になった人でも時間の経過とともにスキルや意志が向上している場合があります。
また、一度退職した人なら社内のことを熟知している他、退職して他企業に勤めていた人などからは、新たなスキルを得られる可能性があります。

これからのことから、アルムナイに向けて採用マーケティングを行う考え方及び再雇用をすることを「アルムナイ採用」といいます。

・SWOT
「SWOT」とは、「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」4つの言葉の頭文字をとったものです。

自社の強みや不安、市場拡大の機会、価格競争の脅威など、これらの4項目を明らかにして、マーケティングに活かします。

・タレントプール
「タレントプール」は直訳すると、才能のある人(タレント)を貯める(プール)という意味です。簡単に説明すると、優秀な人材の情報を保存しておく仕組みといえます。

タレントプールは優秀な人材に直接アプローチをして、雇用契約を結ぶことを目的としています。

まとめ

今回は、採用マーケティングについてわかりやすく説明しました。
難しそうな専門用語が色々とでてきて「うちでは無理かも…」と諦めていた方に「意外に簡単かも!」と思っていただけたら幸いです。

最後にざっくりまとめると、採用マーケティングは受け身の採用活動から攻めの姿勢にチェンジするための手法。
そしてその方法は、採用動画の制作や発信、さまざまなメディアへの露出、とにかくアピール、アピールで、優秀な人材に応募してもらうことです。
また、あわよくば勤め続けてもらうことを目的としたものだと覚えておきましょう。

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